特定生産緑地制度の概要



9月に天白区役所にて
名古屋市 特定生産緑地制度に関する説明会へ参加しました。



2022年に生産緑地制度開始30年が経過します。


生産緑地は、
30年間は宅地化できないという規制がある一方で、
固定資産税や相続税で優遇されています。


       ******


指定を受けてから30年経過後(以下「2022年」といいます)は
生産緑地はどうなるのでしょうか。

・いつでも宅地転用したり、土地売却したりできるようになります。
(農業委員会へ買取申出の届出が必要です)

固定資産税については5年をかけて一般農地の税額に増加していきます。

相続税については新たに農地の納税猶予を受けることができなくなります。
(2022年までに受けている納税猶予は継続し、取得者が亡くなると免除)


生産緑地という名を冠した一般農地になる
という考え方が腑に落ちやすいでしょうか。


       ******


一方、2022年から「特定生産緑地制度」が創設されます。
これは、指定後30年経過した生産緑地について
「今まで通りの優遇・規制を続ける」という制度です。



ですから、特定生産緑地制度の指定を受けると
これまで通り、固定資産税や相続税の優遇を受けることができるとともに、
耕作義務も継続します。


この特定生産緑地制度の指定を受けるためには
2021年〜2022年3月頃までに農業委員会への申込が必須となります。


       ******


この特定生産緑地制度は
10年ごとに特定生産緑地指定を更新することになります。

例えば2022年に特定生産緑地指定を受けた場合、
2032年に再度受けるかどうか検討することができます。

ですが、2022年に特定生産緑地指定を受けなかった場合には、
2032年に再度受け直すことはできないことに留意が必要です。


       ******


緑区にも生産緑地をお持ちの農家さんは多いですので、
相続に際して相続人さんの現況にあった
生産緑地の継続・解除、納税猶予の適用を検討する機会がたくさんあります。

情報をより早く手に入れることで皆様の不安や疑問に的確に対応していきます。

なお、当日の資料は2018年9月末以降、名古屋市のHPにて公開予定です。




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平成30年 第1回 3士業合同 相続セミナー


今年も相続セミナーを開催する季節となりました。

相続セミナーチラシ再々校正20180423.jpg


第一回のセミナーでは、
ついに明らかになった民法改正の概要を先取りしてご紹介します。



新設を予定する「配偶者居住権」や、
相続財産である預貯金からの「仮払制度」その他
お伝えしたい相続関係トピックスが満載です。


加えて相続登記の登録免許税を免税にする措置、
所得税の控除額変更といった、
平成30年度税制改正の内容もお届けします。


来場者の声やアンケートに多かった終了時刻について、
例年より1時間繰上げし、
皆様にお気軽にご参加いただけるよう企画いたしました。


この機会にご家族やご友人などお誘い合わせの上ぜひご来場ください。


日 時: 
平成30年6月5日(火)
午後1時30分 ~ 午後3時30分 (受付開始 午後1時から)


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民法(相続法)改正の概要



現在、民法の「相続法」改正法案が国会に提出されています。


改正法案の主な内容は以下の通りです。



・自筆証書遺言の見直し
  →パソコンで作成した財産目録を認める。
  →法務局で保管してもらえる。




・配偶者の居住権を保護する制度
  →配偶者が自宅に居住し続ける権利「配偶者居住権」の創設



・夫婦間の自宅の贈与等を保護する制度
  →居住用財産の贈与は特別受益の額に含まない。




・預貯金債権の仮払制度
  →被相続人の預貯金を相続人が払戻すことを認める。




・相続人以外の者の貢献を 考慮する制度
  →被相続人の介護等に貢献した者の金銭支払請求権の確保




・成人年齢の引下げ
  →18歳へ(2022年4月以降)




相続法が改正されれば、相続実務や相続税法も併せて変更されます。

6月開催の相続セミナーでは民法改正についてもお伝えする予定です。




いつ、どのような内容で成立するのか目が離せません。






参考HP:法務省 法務局における遺言書の保管等に関する法律案
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00241.html


法務省 民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律案
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_0021299999.html


法務省 民法の一部を改正する法律案
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_0021144.html 



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法制度は変わっても、想いを伝えておくのは変わらない。



法制審議会はH28年2月から6月にかけて、


相続に関する民法改正の試案』を取りまとめました。




現在、パブリックコメントの募集中で、
この10月から再び議論が始まるそうです。





新聞にも取り上げられていますから、
ご存知の方も多いと思います。




昭和55年に配偶者の法定相続分が
3分の1→2分の1に引き上げられてから
30年以上民法の実質的な見直しがされていない状況と

高齢化社会の進展・家族の在り方といった社会情勢を加味して
試案が公表されました。





・婚姻後一定期間を経過すれば、配偶者の法定相続分を増やす
・婚姻後に一定割合以上被相続人の財産が増加した場合、
 その割合に応じて配偶者の法定相続分を増やす




・二親等以内の相続人でない人(子の妻など)が介護をしていた場合
 相続人に対して金銭請求
をできる




自筆証書遺言を自書でなくてもよいものとする
・自筆証書遺言の公的保管制度の創設




最高裁判決による、
婚外子の相続分が低いのは違憲との判断から
平成25年に民法が改正されました 。


平成27年には相続税法も基礎控除の引下げという
大きな改正がなされました。


平成29年からは「法定相続情報証明制度」が開始します。




『相続』という人生の出来事を取巻く法制度は替わろうとしています。


そして、
「家督相続」時代に育った70歳以上の人たちが、
「法定相続」時代の人に相続する案件は増え続けています。


考え方の違う世代へ、自分の『想い』を今一度、
『言葉』で『明確に』伝える重要性
を感じております。





参考HP:法務省民事局
http://www.moj.go.jp/shingi1/shingi04900291.html
民法(相続関係)等の改正に関する中間試案(概要)
http://www.moj.go.jp/content/001198630.pdf


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法定相続人である兄弟姉妹が相続しても、2割加算?

今回は相続セミナーのアンケ―トでいただいた質問にお答えします。

Q.親&子なし。
兄弟姉妹が相続する時の相続税率は20%増ですか?

A.そうです。通称『2割加算』と呼ばれる制度です。




被相続人の配偶者・子・親でない人が遺産を受け取った場合に
相続税額が1.2倍になる制度です。


兄弟姉妹が相続した場合
祖父母が相続した場合、
が相続した場合(代襲相続を除く)
遺贈された場合(相続人を除く)

こういった場合に2割加算が適用されます。




親&子なしで、法定相続人である兄弟姉妹にも
2割加算が適用されるところに注意
です。








Q.なぜ2割加算の制度があるの?

A.理由は2つです。


①血族関係の薄い者・全くない者→その財産の取得の偶然性が強いため

②子を飛び越えて孫→相続税の課税を1回免れることになるため





この理由は、税務大学校のテキストから抜き出したものです。
https://www.nta.go.jp/ntc/kouhon/souzoku/pdf/03.pdf#page=28(p28)




①は、年頃になれば結婚して、子だくさんだった時代、
だいたいにおいて長男がすべて相続していた時代であった
税法施行時には正当な理由だったかもしれません。


現代では、独身の方、増えていますね。
併せて、お子さんのいない方も増えてきていますね。
将来的には、この理由による2割加算は
なくなってもおかしくないかもしれません。


まぁ、少子化対策と財源確保という政策も考えれば、
なくなることはなさそうですが。





②は具体的に計算をしてみると、納得いきます。


たとえば、父財産1億円、子1人、孫1人の場合
(子は配偶者なし、固有財産なしとする)

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ちょっと極端な例ですが、
1世代飛ばすと相続税額も1世代分飛ばされるのがわかります。



でも、実はこの例のように相続税率が20%を超える場合には
2割加算があったとしても、飛ばした方が相続税額が下がるんですけどね。
 
通常の相続では2,074万円だった相続税が、
1,464万円に減少しましたね。


こういうのを節税というんですね~♪相続税対策です。

ちなみに、父の相続税率が20%を切っていても、
子の固有財産が多い場合は、飛ばした方が節税になることもあります。



といっても、相続税対策の前に、争族対策が重要ですから、
税金だけを考えて遺言を書かないように
ご注意ください!




セミナーにご参加くださった上に、質問までくださった方、
ありがとうございました。
お答えになりましたでしょうか?

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written by トモヤンクン


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遺言控除で遺言促進なるか?

相続税について、自民党から面白い案が発表されましたね。


遺言に基づいて遺産を相続すれば、相続税の負担を減らせる
その名も『遺言控除』です。


これは、税額控除でなく、遺産額からの控除になる予定です。


遺言を普及させることで、
遺産相続をめぐる紛争を抑止
・若い世代へのスムーズな資産移転
在宅介護の促進など が期待されています 。



平成23年、24年、25年新規遺産分割調停数は、
約11,700件、12,700件、12,800件です。
(名古屋家裁では、毎年600件ほどです)


死亡者との割合で言うと、
0.94%、1.01%、1.02%と微々たるように見えますが、
各年、1,000件、1,100件と着実に増えています。



相続税申告をしていても、最も心が痛くなるのが、
相続人間で争いになっているとき
です。


遺言書に残しておいてあげれば・・・と思うお客様もいらっしゃいます。




家長相続が減り、
個人の平等、核家族化、家族が遠方に住むこの時代。

遺言控除が創設されて、遺言作成が促進され、
親族の死が兄弟間の争いのきっかけになることが減れば、

相続税の節税や経済政策という以上に、
素晴らしい制度ではないか
と思うところです。





参考HP:裁判所 司法統計 
http://www.courts.go.jp/app/sihotokei_jp/search



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話題の相続税が改正されましたよ!

民主党政権時代から騒がれ続けてきた相続税の大改正
ついにこの1月1日から施行されました



基礎控除の4割減、税率変更といった改正により
2400億円の税収増が見込まれています。

2400億円と聞くと、随分大きな税収のようですが、
平成26年の歳入は95.8兆円ですから、
歳入における影響はスズメの涙というところです。


一方で、相続税の税収は1.5兆円。
相続税の17%増が期待されているわけで、
やはり大きな改正であるわけです。

また、納税者から見ても、
都会に自宅をもっているだけでも相続税がかかりうる、
納税額が増える
というので、インパクトがあります。


この改正の影響で、
5年連続して、贈与税の申告人数が増加しています。

相続財産を減らすために、贈与が行われているわけです。

生前贈与相続税対策以外にも、
遺族間争いを避けられる
財産所有者の望む方法での財産移転ができる
というメリットがあります。


みなさんも、今一度、
相続・贈与について検討されてみてはいかがでしょうか。



国税庁HPでも、相続税・贈与税の改正に伴って特集ページが設けられました。
相続税のあらましや、申告の要否判定シートなどが公表されています。
参照HP:https://www.nta.go.jp/souzoku-tokushu/index.htm

非嫡出子の法定相続分に関する裁判と遺言

9月4日、
婚外子(非嫡出子)の遺産相続分を嫡出子の半分とする民法の規定は違憲であるという初判断が最高裁大法廷で示されました。


「家族形態の多様化や国民意識の変化などを考慮すると、
親が結婚していないという選択の余地がない理由で
子に不利益を及ぼすことは許されない」という理由です。


あわせて、
今回の違憲判断は既に決着した同種相続事案に影響しない(遡及しない)とする異例の言及もされ、
国会はできるだけ早い民法改正を迫られることになりました。



家族関係は文章だけでは表現できないことが多くあります。

しかしながら、このようなケースであれば、
実務的には被相続人が生前に遺言等できちんとした対策を行っておくことが必要となります。


ちなみに、10月30日(水)に当寺尾会計事務所主催のセミナー
「相続対策と相続税対策」の中で、遺言について取り上げていきます。
一度参加をお勧めします。

老後の暮らしと相続を準備する

8月7日、第3回目の相続セミナーを開催しました。

今回は、
「老後の暮らしと相続を準備する」をテーマに、
名古屋第一法律事務所の稲垣宏子弁護士、
佐久間雅彦司法書士、佐分力夫税理士の
3人を講師に迎えお話しいただきました。

好天に恵まれ非常に暑い一日でしたが、
たくさんの方々にお越しいただき
ありがとうございます。

会場は満席で、
セミナー終了後の個別相談も
あっという間に時間が過ぎてしまいした。


難しくて何から手を付けてよいかわからない、
と思いがちな相続にかかわる問題。

まずは
自分の財産がどのくらいあるのか、
それにかかる税金はどのくらいなのか、
を把握することが大切です。

また、相続されるお子様方と
気持ちを共有していく必要もあります。


今回の先生方のお話が
少しでもお役にたてば嬉しく思います。


次回の相続セミナーは、10月23日(水)の開催を予定しております。
若干席数に余裕がございますので、参加ご希望の方はお問い合わせください。

寺尾会計事務所 052-622-2279(上田)

教育資金の一括贈与のいいとこ・悪いとこ

今月1日に税制改正案が閣議決定され、国会での提出を待っている状態です。
今回の税制改正案のひとつの目玉である『教育資金の一括贈与』について、ご紹介します。

◎ 制度概要

①30歳未満の子・孫(直系卑属)への教育資金ための贈与で、
②金融機関等に信託等をした場合には、
③受贈者1人につき1,500 万円(学校等以外の者に支払われる金銭については、500 万円を限度とする。)まで贈与税を課さないこととする。
④2013 年 4 月 1 日から 2015 年 12 月 31 日までの拠出に限る。

◎ 事前の申告

受贈者が、本特例の適用を受けようとする旨等を記載した教育資金非課税申告書(仮称)を金融機関を経由し、受贈者の納税地の所轄税務署長に提出する。

◎払出時の確認

受贈者が、払い出した金銭を教育資金の支払に充当したことを証する書類を金融機関に提出する。

◎終了時

① 受贈者が30歳に達した場合
非課税拠出額から教育資金支出額を控除した残額については、受贈者が30 歳に達した日に贈与があったものとして贈与税を課税する。

② 受贈者が死亡した場合

非課税拠出額から教育資金支出額を控除した残額について、贈与税を課税しない。
(受贈者の相続財産となり、相続税の対象財産となる)


これまでも、適時支払われる教育資金については非課税でしたが、この制度を利用することで、大学入学時に4年分をまとめて贈与する、受贈者が贈与金銭を浪費する心配が少なくなるなどのメリットがありそうです。

一方で、文部省によると、幼稚園から高校まで公立の場合、塾・習い事を含む教育費総額は約500万円。すべて私立の場合は1700万円。さらに大学・専門学校へ進学するのか、資格取得に力をいれるのかなどで、もちろんこの金額は変動していきます。
30歳までに利用されなかった金銭には贈与税がかされるということで、進路の決まっていないお子さんへの高額贈与には足踏みをしてしまうところですね。


参照HP:財務省 平成25年度税制改正の大綱
http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2013/250129taikou.pdf
文部科学省 平成22年度子どもの学習費調査結果について
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/24/02/1316221.htm

今日の所長の一日。

今日の所長は、一日中、相続関連の仕事をしました。


午前中、現地確認へ伺いました。
お父様の相続も事務所でさせていただいた方で、
換地図や建物図面がそろっていたので、
問題なく終わることができました。

その後、いくつか不明点を伺って、事務所へ戻りました。


お昼からは、別の相続の最終チェックを行いました。
所内で作成した申告書を、所長の視点から再チェックを行います。
再検討した結果、ここで評価方法がかわると、やり直しになったりします。
現況や税務署の視点を考慮にいれたチェックは
とても勉強になります。


夕方は、さらに別の相続の現地確認に伺いました。
こちらは、生前からおつきあいのあった方で、
公図通りの土地だったので、こちらも手早く完了できました。


夜は、もう一件別の相続の評価説明と分割相談の来所対応でした。
節税や、二次相続、円満相続の観点から、いくつか意見させていただきました。
土地の評価は税理士の腕の見せ所。
説明にも力がはいりますが、
もちろん、どの相続人さんも相続初心者。
なかなか理解していただくのが難しいところです。
図や資料を用意して、もう少し、分かりやすく、
短時間で完了できるよう、ただいま研究中です。


法人の3月決算も終わって、
ようやく事務所の会計部門の忙しいのが終わりました。
ですから、所長は、今、相続の繁忙期です。
来週には、路線価も発表される予定です。

明日も一日頑張りましょう!

by トモヤンクン

争族とその構図⑦:争族にならないために

6回に分けて、争族とその構図についてみてきました。
皆さんの相続が争族にならないようにするためには、どうしたらいいのでしょうか。

1遺言を書いてもらう
遺産分割を不要にする遺言があれば、協議が不要ですから、争族に発展することもなくなります。
美田のこして悲田にすべからず。
財産を 残すのならば 遺言を。
ただし、相続税が課される場合は特に、専門家に相談してもらうことも必要です。
納税資金の不足は、争族とは別の大きな問題になります。

こちらの記事も参考にしてみてください
http://teraokaikei.seesaa.net/article/219973925.html


2言いたいことを紙に列挙する
遺産分割協議を行うことになったら、各相続人が言いたいことをすべて紙に書き出しましょう。
視覚化し、問題を一つずつ解決する方が、やみくもに話し合うよりも感情的にならずに話し合うことができます。

3財産・債務を紙に列挙する
遺産分割協議を行うことになったら、被相続人の財産・債務とその評価額をすべて紙に書き出しましょう。
そして、各相続人ごとに、どの財産を誰が相続したらいいと思うか一覧を作ります。
その一覧で合致しない財産・債務に協議の的を絞ることで、具体的な話がしやすくなります。
相続割合を決めようとしても、抽象的で感情的な話になりやすく、話し続けても、解決の目処がつきにくいです。


4相田みつをさんの詩にこういうものがあります。

うばい合えば
足らぬ
わけ合えば
あまる

相続もこの通りだと思います。
相手を尊重し、相手の立場に立って、お互いに想い合い、譲り合うことが争族を回避する原則だと思います。

争族とその構図⑥:同居相続人v.s.別居相続人

一部の相続人が被相続人と同居していた場合、争族になりやすい場合がありますペン

親と同居していた相続人は、他の相続人は被相続人の面倒を見ていないのだから、法定相続分での分割は不公平と考えている。
親と別居していた相続人は、他の相続人は同居していたのだから、贈与や生活費補助など、いい目もみているに違いないので、法定相続分での分割は公平と考えている。

同居には同居の、別居には別居の利点・欠点があります。
しかし、それぞれの利点・欠点を列挙して公正な金銭価値に直すことはまず不可能です。
ですから、±0と頭を切り替えることが大切です。

この頭の切り替えがうまくいかないと争族に突入しますもうやだ〜(悲しい顔)

争族とその構図⑤:相続人の生活状況

相続人間の考え方の違い以外にも、争族になりやすい場合がありますペン

平均寿命がのびると共に、相続年齢も高齢化しています右斜め上
たとえば、親が80歳で亡くなったとすると、子の年齢は50歳前後です。
50歳前後と言えば、子どもの教育費用や婚姻費用、家計のやりくりなど、お金が入り用になる時期です。
お金が入り用なところに相続が起これば、もらえるものはもらいたい気持ちになるのは当然です。
事業が行き詰まっていたり、借金があったりする場合も、同様です。

相続人それぞれができるだけ優良な財産を相続しようとすると、争族に突入しますもうやだ〜(悲しい顔)

争族とその構図④:本来の財産v.s.みなし財産

争族になりやすい相続人間での考え方の違いの一つに、以下の場合がありますペン

一人が遺産は法定相続分で分割し、後腐れないようにと考えている。
もう一人は他の相続人は多額の学費や持参金を出してもらっているので、法定相続分で遺産分割するのは不公平と考えている。

民法では相続開始時の遺産で分割するのを基本としていますが「特別受益」を考慮して分割することもあります。
特別受益とは、被相続人から、生前、あるいは遺言によって何らかの特別な財産を受けた相続人のその財産(みなし財産、と言います)も、相続開始時の相続財産に含めることで、相続人間の不公平を正そうという制度をいいますひらめき


どこまでをみなし財産と捉えるかの判断はつけにくいため、互いの考えと否定し合うと争族に突入しますもうやだ〜(悲しい顔)

争族とその構図③:法定相続分v.s.寄与分

争族になりやすい相続人間での考え方の違いの一つに、以下の場合がありますペン

一人が遺産は法定相続分で分割し、後腐れないようにと考えている。
もう一人は遺産は法定相続分を基調に、被相続人の世話分を加味して分割と考えている。

民法では法定相続分で遺産相続するのを基本としていますが「寄与分」を考慮して分割割合に差をつけることもあります。
寄与分とは、被相続人の世話や財産維持など特別な貢献をした人に、その事情を加味し、法定相続分以上の財産を取得させることで、相続人間の不公平を正そうという制度をいいますひらめき
ただし、被相続人の世話に関して、配偶者や子が、夫(妻)の面倒をみるのは当然の行為であって、単なる病人の看護のみでは特別の貢献には当たりません。付き添い看護を常に必要とするような看護に、相続人が代わりにあたることで看護費用の支払を免れるなど、被相続人の財産維持に貢献した場合などが該当すると考えられます。


どこまでを特別な貢献と捉えるかの判断はつけにくいため、互いの考えと否定し合うと争族に突入しますもうやだ〜(悲しい顔)

争族とその構図②:法定相続分v.s.本家・分家

争族になりやすい相続人間での考え方の違いの一つに、以下の場合がありますペン

一人が遺産は法定相続分で分割し、後腐れないようにと考えている。
もう一人は遺産は長男が中心に相続し、他の兄弟はなにか問題があったときに兄を頼ればいいと考えている。

戦後の日本では「各人はみな平等な権利を有する」という教育を受けてきました。
法律でも、その考え方を踏まえて、法定相続分が定められています。
この考えに基づくと、遺産分割は法定相続分に従うのがいいということになります。

一方、古くから続く日本の習慣として、本家・分家という考え方があります。
本家は遺産を相続し、家や土地の管理や墓の維持、その他家族の世話などを行ってきました。
この考えに基づくと、遺産分割は長男を中心に行うのがいいということになります。


人の考え方に是非はつけにくいため、互いの考えと否定し合うと争族に突入しますもうやだ〜(悲しい顔)

争族とその構図①:相続が争族になるとき

大切な家族が亡くなって、悲しみの収まらないうちに始まる相続雪
葬儀や身辺整理、相続手続に、遺産の分割・・・。
中にはその慌ただしさから、体調を崩される方や気が落ち込まれる方もいらっしゃいますモバQ
また、中には、相続による遺産分割を元に、相続人同士が争いになるご家族もいらっしゃいますバッド(下向き矢印)
そのように相続人同士が争っている相続を、漢字をひねって「争族」ということがあります。

各相続人さんの話を伺うと、それぞれの考えや正当性があり、遺産分割に正解はないなぁと感じます。
争族になるケースでは、相続人さんの考え方の違いにいくつかのパターンがあるので、ご紹介していきます。
相続人間でご紹介のパターンに心当たりがあれば、あなたの相続も争族になりかねます。
ご紹介のパターンがすべてではなく、また、いくつかのパターンが重複している場合もあります。
ご参考までに、ご覧くださいペン

生命保険と相続対策⑥:まとめ

生命保険が相続対策に活用できる理由は、その特徴によります。

① 代償分割の資金として活用
   現金は流動性が高く、分割することになんら問題がないため、財産を分割する時にはとても有用です。
② 相続税の非課税財産として活用
   生命保険は、被相続人亡き後の相続人の生活安定のために、非課税枠を設けられているために、節税対策に有用です。
③ 相続税の納税資金として活用
   相続が開始し、まさに税金を納めなければならない時に、大きな現金を手にできるために、納税資金として有用です。
④ 会社・事業の退職金・当面の活動資金として活用
   経営者が亡くなり、経営が安定しない中で、大きな現金を手にできることは、事業安定までの大切な要素です。

以上ご説明したように、生命保険は相続で大活躍してくれるのですが、生命保険金額やどの対策のために必要なのかは、個別ケースです。
ご自身(又は親御さん)の財産と、子どもさん(又はあなた)の財政状態を見極めて、もめない相続になるといいですね!

もちろん、実績豊富な寺尾会計もご相談にのらせていただきますよ♪

by トモヤンクン

生命保険と相続対策⑤:事業承継対策

相続対策のうち、事業承継対策についてお話しします。
事業承継対策は、財産分割対策に含めて考えてもいいのですが、『事業の存続』という視点が必要ですので、別対策として取り上げます。

事業承継は、財産承継と経営活動承継に分けられます。
生命保険は財産承継において役に立ちます。
中小株式会社の場合、経営者がその株式を多く有しており、また、経営者の財産の大きな位置を占めていることが多いです。

たとえば、子2人が相続・財産は自宅、会社株式、預金各1億円のみ・親と同居する子1人が後継者の場合。
法定相続分で分けるとすると、一人1億5千万円ずつになります。
自宅も株式も後継者の子が相続したいところですが、5千万円だけ法定相続分を超過しています。

もう一人の子が法定相続分を主張しないか、あるいは、後継者又は会社の手元に5千万円あれば問題は回避できます。
しかし、実際に、この問題が生じることがあります。
株式を分割して相続することもできますが、経営に関わらない子に株式を相続させるのは、事業承継上、大変問題があります。

しかし、相続が起こった時に生命保険金が入るようにしておくと、手元に現金が入り、代償分割を行えますので、この問題を解決することができるのです。
そういう意味で、事業承継対策に生命保険が使えます。

また、会社・事業側の相続(経営者死亡)対策として、経営者に生命保険をかけることで、死亡退職金を賄ったり、経営者不在で危うい当面の資金を確保したりすることもできます。

by トモヤンクン